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平成振袖事情リターン▶絞り込み方とその割切り方

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今までは接客の心構え、販売時の心構え、そして話法を作るときの根本的なフレームなどを間接的にお話してきたつもりですが、最終回にあたり今回は振袖対象者の名簿の絞り込み方について考えていこうと思います。

私は、この客を絞り込むとき、そしてどの客に営業を続けていくのかを「80対20の法則」を取り入れて考えて行ってはどうかと思うのであります。

「80対20の法則」とは、別名「パレートの法則」とも言われ、投入、原因、努力のわずかな部分が産出、結果、報酬の大きな部分をもたらすという法則です。
たとえば、「我々がなしと遂げる仕事の成果の80%は、費やした時間の20%から生まれる。」ということなのです。

投入と産出、原因と結果、努力と報酬の間には、どうにもできない不均衡があり、その不均衡の割合はおおよそ80対20なのである。

会社の売上の80%は20%の社員で出来上がっているし、総売上の80%は20%の顧客によって作られているということなのです。もちろん自分の仕事の成果80%も稼働時間の20%の時間で成し遂げられているということ、営業マンのその日の成果80%は、20%の時間あるいは仕事の、上位20%のプライオリティであげられている。……・・ということなのです。

振袖の場合にも、この「80対20の法則」が成り立つのではないでしょうか。
「圧倒的に影響力を持つ少数とほとんど影響力のない多数」
つまり、通常一店舗の振袖の対名簿買上率は低いところで3%、高いところで10%ぐらいだと思いますが、ここに「80対20の法則」を当てはめていった場合、目標枚数を100枚として
1000件の名簿の20%、つまり200名の顧客を「圧倒的に影響力を持つ少数」と言う考え方で戦略を組み立てていってはどうかと言うことなのです。
その200名の対象客の中から、結果として年間販売枚数100枚の店であれば、80名の買上客が出てくるということなのです。

そして残りの20枚は、後の800名の名簿の中にあるわけです。ですからその200名の対象客に徹底的な営業活動(経費と時間)をとって行くということなのです。
しかし、その200名を探すことはとても難しいように思えますが、私は、そんなことは無いと考えます。

たとえば、ゴルフをしに行ってショートホールでワンオンしたボールだけを集め、真剣にパットの戦略を練るということにも似ています。
どのボールがグリーンに乗っているのか、グリーンからこぼれそうなボールまで含めて数えてみることです。

もし、営業が下手でも、すべて訪問した結果、上位20%の客をリストアップしてみることです。必ずその中に年間売上枚数の80%の客が入っているはずです。
そして、200名の客の中から80枚を売るということなのです。「来年の一月までには、多分振袖を揃えなくてはならない、と考えている顧客の中で、コミュニケーションのとれている200名」の中から40%の80人に振袖を、一年間かけて販売するのだと考えてみることです。

そこそこ情報の取れた対象者の攻め方を一人一人について研究してみることです。
○ 明日来てもらうのに今日訪問しておいたほうが良い客なのかどうか。
○ なかなか来店してくれない客のホットボタンは何か?
○ いつ頃揃えようと思っているのか。
○ 何が購入を遅らせているのか。
○ 誰がお金を出してくれるのか。
○ 競合店はあるのか。どうか。
○ 持ち出し販売のほうがいい客なのかどうか。

特に振袖に対する関心度と自分(店)に対する好意度とに分けて分析してみると上位20%の客を見分けやすいと思います。

そして次のようなこともチェックしてみることです。
○ 家が立派。
○ 親子のコミュニケーションがとれていそう。
○ 以前、母親、祖母が当店で買い物をしたことがある。
○ 家の中がきれいに片付いている。
○ 振袖には否定的だが話を聞いてくれる。
○ 営業中に電話が入ったが、すぐに切って話を聞いてくれた。
○ 座って話を聞いてくれた。
○ 座布団が出た。
○ 夕方の台所仕事の火をとめてくれ、話を聞いてくれた。
○ 父親、祖母が協力的。
○ 玄関を出たとき暗い庭先に電気を灯してくれた。
○ 挨拶をきちんとしてくれる。
○ 何度行っても好意的
等々、数え上げればきりがありません。

そして、もし、残りの80%の中から買上客が出てきてしまっても、それにとらわれてしまってはいけません。

本来、名簿のすべての人に100%の営業をすることは不可能なのです。それよりも「圧倒的に影響力を持つ少数」の20%の客に余った時間のすべてをかける努力をしたほうがいいに決まっています。

名簿のすべての人に販売するのだという気持ちは解りますが、考え方を「80対20の法則」で考えてみると、おのずと、どのくらいの客に、何をどれだけ力を入れていけばいいのかが判ってきます。

そして、時間とお金という資源を有効に使って最大の効果を引き出して行くということになるわけです。

ただ営業をダラダラとするよりも、この客は80%の客か、それとも20%の客か見分ける努力をするだけでも、売ることだけを考えた営業活動よりも、何か意味のあることだとは思いませんか?。そして20%の客にRWDEPメソッドを使った営業活動をして行くべきだと考えます。

でも、勘違いしてもらっては困ります。第1訪及び第2訪の営業をしぬいてみてから上位20%の客を選んで行くということです。間違っても名簿を見ただけで周り易い地区だとか、過去において売れた地区だとかというだけで上位20%を選ばないようにしてください。

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