そもそもこの本を知ったのは、FB、Pinterestでお友達になった福田さんのFBへの投稿からだ。
「再起動」ということはを聞いたとき、私のイメージはシュワルツネッガーのターミネーターを連想した。
そうジョン・コナーを守るべく未来から送り込まれ、T-800未来型アンドロイドロボットが圧縮機で一度つぶされるがしばらくして目が赤く点滅し再起動のかかる瞬間だ。
本の帯封の「僕は4回死に、そのたびに復活した」というサブタイトルにも惹かれ、もしかしたら私と同じ考えで共有できる感覚に出会えるかもしれないとさっそくAmazonプライムで購入。
次の日の午前中に到着。
早速読み始めた。
プロローグでの特別客員教授に就任していた学習院大学での「起業論」の講義第一回目での著者の斉藤氏から学生たちへの質問で
「起業で一番大切なものって何だと思う?」
学生「高い志とか、ですかね」「新しいものを見つける目利き力、とか」「最短距離で勝利をつかむ行動力。あとカリスマ的な魅力も」
斉藤氏「どれも正しいと思うけど」
一つ上げるとすれば
「鈍感なことだよ。」
このくだりで私はぐっと胸ぐらをつかまれてしまった。
1話「ブレイクスルー自由への始動」から6話「パラダイムシフト再挑戦、そして覚醒」までの内容はまるでジェットコースターにでも乗っているような感覚。トイレへ行く時間も惜しくなるくらい。
資金繰り、裏切り、挑戦、ベンチャーバブルに乗った拡大、など読み物としても福田さんの言うように「半沢直樹」、「ハゲタカ」を確かに超えたものがある。銀行の狡さ、駆け引き、ビジネスの厳しさなど読み物としても息をつかせぬ面白さある。映画にしたら面白いだろうなあ。
しかしこの内容が斉藤徹氏の実体験であり、ノンフィクションだというところに著者の凄さと説得力が窺える。
真剣にビジネスを経験しているものなら程度の差はあれ、同じような気持ち、境遇になった方は多いと思う。
私もその一人。
過去に3店舗を経営していて、同時に2店舗を閉店し1店舗で残り2店舗+1店舗の手形を落としていく過程では銀行とのやり取りはまさにこの本に書かれているような状況も体験した。ちょうどこの本にも登場する山一證券の破綻があったころ。斉藤氏も窮しているころに読んだ「菜根譚」「老子」「貞観政要」山岡惣八「徳川家康」など、当時私も読みあさったり、とても共感する部分が多い。
私はこの時期の自分を振り返って、やれ「三方が原の戦い」だの「神君伊賀越え」だの勝手に弱気になった自分自身をあえて鼓舞していたこともあった。
その時の体験はとてもいい経験(遺産)となって残っている。
また斉藤氏は本書の中で
「迷いや悩みは、未知なる明日を恐れて自らの心が生み出した妄想に過ぎない。
そして、その妄想こそが僕たちの行動を著しく弱々しいものにしてしまう元凶なのだ。」
と語っている。
経営に思い悩むすべての経営者に贈りたい言葉ですね。
私の場合
「仕事につまづいていい考えが浮かばないときはまだまだ本当に困っていないんだ」
といつもいつも考えるようにしている。
さらに本書を真剣に読む者にとっては、それぞれに合ったたくさんの「魔法の言葉」がちりばめられている。
そして
7話(最終章)「リブート再起動」に行きつく。
この後はぜひ本書を手に入れて読んでいただきたい。
私も久しぶりでほぼ一日で読破しまったくらい魅力的な内容だった。
そして著者の斉藤徹氏にぜひお会いできたらと思う一人になってしまったようだ。
そして
株式会社ループス・コミュニケ―ションズ様が益々繫栄していくことを祈念いたします。