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大島紬の産地研修のため、もう何十年も前に行った奄美大島に出かけてきました。大島紬はその軽さ、着心地の良さ、祖母私三代着られることから「きものの王様」と言われました。その日本の代表的な伝統文化であり伝統工芸品の成り立ちをわかっちゃいるけど、でも、初心に帰って勉強してみようと私を含め4名で南の島への訪問の旅です。

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最近買ったカメラで空からの景色を撮影しましたが、雲の白さと空の青さは清潔感溢れとてもキレイです。自然は偉大な芸術家だといつも感心します。

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空港に到着すると、「いもーれ奄美へ!」いもーれとは奄美大島の方言で、「ようこそ」という意味だそうです。大島紬姿の美しい女性たちのお出迎えです。

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早速空港前の高倉の下で証拠写真の撮影。やっぱり南の島は暖かかった。

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最初の目的地へ向かう途中、サンゴ礁の海を眺めながらのドライブ。

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最初の目的地は泥染めの工房。テーチ木を砕いて煮込んだ煮汁につけてタンニン酸を糸に吸収させた後、ドロの田んぼでもみ洗いしていきます。

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奄美の泥はパウダー状の粘土のように木目の細かいため、もみ洗いしても糸に傷がつきません。

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店長も指導を受けながら泥染めに挑戦です。

そして次は、大島紬がこれほどまで緻密に制作できる工程の見学です。私は永年大島紬を扱ってきましたが、この締め機(しめばた)こそが大島紬の大島たる所以、他の紬にはない秘伝の制作工程です。大島紬のクレド(といっても良いくらいの:※使い方はちょっと違いますが)といえる工程です。

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今までは絶対のこの工程を説明してくれなかたのですが、図面を見せて頂きこの秘技のさわりを聞かせてもらいました。

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えっ、こんな緻密な計算までして糸にかすりの柄をつけていくのかと思うと、数学に精通し、さらに根気と忍耐が無いと絶対に成し得ない技術であることが分かります。

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方眼紙に割り振った柄に合わせて織り上げた「絣ムシロ」。連続した柄を織り上げて行けるよう計算し抜いて制作していきます。

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出来上がった絣ムシロに藍を摺りこんで行きます。

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染めた絣ムシロを解いて織機にかけてきものを織ってゆきます。(実は大島紬は2回機織りをします。)実はこの作業は最後の工程で一般にはこの工程が有名ですが、実はその前の締め機(しめばた)こそが大島紬の命ともいえます。
こちらのページも参考にご覧ください。

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大島の製作工程の難しさを物語るすべて織で作り上げた訪問着です。もうこのきものを織ることの出来る人はあまりいません。まさに神業としか言いようがありません。(下にご案内した大島紬物語では写真の作品も登場します。)

amamiの植物
今回の企画では、大島紬のすべてが分かる会として企画しました。どんなに時代がすすんでも私達の仕事はこのような伝統の上でしか成り立って行きません。きちんとお知らせすることが私達の将来を作って行くと信じて企画しております。少しでも多くの方にご来店いただけたらとても幸せです。

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