20代の後半に(今から35年以上も前)当時アメーバー経営(確固たる経営哲学と精緻な部門別採算管理をベースとした経営手法「時間当たり採算=(売り上げ-経費)÷労働時間」)を編み出した稲盛和夫という経営者がとても気になって、その本を読み始めたのがそもそもの始まりだ。
以来、氏の書いた本はすべて読ませて頂きました。名前「和男:一文字違う」が一緒だということもあるのだが、私の考える生き方と氏のストイックさに共感を覚え今日に至っている。
そんな中、京セラ社員にしか手にすることの出来ない「京セラフィロソフィー」を某問屋の社長さんからプレゼントとして頂き大切に読ませていただいている。
その中でも心に残るフレーズは、
- 地味な努力を積み重ねる
- 土俵の真ん中で相撲をとる
- 私心のない判断を行う
- 利他の心を判断基準にする
- もうダメだというときが仕事の始まり
- 成功するまであきらめない
- 人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
- 動機善なりや、私心なかりしか
- 必要なときに必要なだけ購入する
言葉だけ見ると子供の頃に学校の先生や親から口をすっぱく言われてきたことなのだが、複雑な社会で我を見失うようなときに、この言葉が光ってくる。
私も40歳のときに自分なりに「京セラフィロソフィー」の考え方をもとに「社員心得」を27か条にまとめ作成した。
以来20数年朝礼で社員がそれぞれ順番に読み上げて唱和している。
- 自分自身の人生目標を立てよう(自分はこうありたいという目標)
目標なきところに行動なし、行動なきところに結果なし - 強烈な願望を持ち、努力しよう
潜在意識にも到達するような願望。
毎日毎日繰り返し、念い行動する。 - 昨日より今日、今日よりも明日と日々成長しよう
山登りもまず一歩から。
山の頂上を思い描き、いい景色か悪い景色か思い悩むより
まず登るために力強い一歩を踏み出そう。 - 小さいことを毎日たゆまず飽きずに続ける、勇気と創造を持とう
個人の能力より、物事を飽きずに続けられる人のほうが、
最終的には必ず目標地点に到達する。
うさぎとカメだったらカメの方が立派だと思う。
俊足のカメだったらもっといい。 - 何事もプラス発想
冷静に考え、そのことがプラスであるか、
マイナスであるか判断するだけでも
考え方がプラス発想になる。 - 思いやりの心を持とう
思いやりの心-キリスト教では愛
仏教では布施、慈悲にあたる。
自分以外の人に思いやりの心で接しよう。 - 何事にも勇気をもってあたろう
こんなことを人前でカッコ悪くて出来ないとか、
こういう決断は人から文句が出るとか、
正しい判断も自分に勇気がなくて出来ないことがある。
これは悪い妥協。
どんな小さいことでも決めるときには勇気が必要です。 - 土俵の真ん中で相撲を取ろう
うっちゃりで勝てるのであれば、
なぜ真ん中で戦わないのか。 - けんかは勝つつもりでやろう
負けると思って戦えば、必ず負ける。
出来ないだろうと思ってやる仕事は、必ずできない。 - 易きにつくことはやめよう
小善は大悪をなす。
大善は非常に似たり。
小悪は大善をなす。 - 強気、負けん気精神を養おう
どんな状況にあっても、
たとえ最悪の状況であっても・・・ - 潜在意識で覚えるまで徹底的に行動しよう
同じ事を繰り返し繰り返し、体で覚えるということ。
ここで言っているのはまず、
考え方、次に仕事。 - 利他の心が自分を動かす
自分自身のためにだけだったらどこかで諦めてしまう。
まず誰か(家族)のためにくじけず働かねばならない。
そういう考え方そのものが利他である。
利他そのものが自分自身を動かしてくれる。
(自分以外の人のためにという気持ち) - よい妥協をする
よいことを良きこととし、
素直に認める心。 - いつどんなときでも諦めない
NEVER GIVE UP精神
微力でも諦めないでコツコツやる人の方が、
能力のある人よりも
最終的には人生の勝利者になる。 - 何事にも完璧主義であれ!
何事も完璧に遂行すれば、
心が空になり、
次のことを吸収するエネルギーが生まれる。 - 毎日のことが大事、常日頃がモノをいう
好況のときに不況のときのことを考え行動することが必要。
好況のときにこそ、商いの真髄を学べ。
接客態度、在庫、経費、社員教育。
いつもいつも崖っぷちに立つ心境で。 - 平凡なことを完璧にやると、
それが人に感動を与える。
仕事に惚れる。
本当に単純なことなのか?
よりよく工夫。 - よい決断の実行は明日にのばさず、決断直後から実行する
よい決断であれば、
実行を先送りにすること自体が
もうそこでマイナスとなる。 - 弱音が出るうちは、まだまだ余裕のある証拠
ほんとうに切羽詰まった状況になると、
弱音さえも出る余裕がなくなってくる。
勝負はこのときにやってくる。
ここで大きな決断をしなければならない。
すべてを諦めて敗北者となるか。
戦う気力など今はないが諦めずにコツコツやるか。
このたった二つの選択が
自分の人生を大きく変えて行きます。 - 仕事は考え方×能力×熱意
能力はプラス、熱意もプラス。
しかし、考え方だけが
プラスからマイナスまである。
だから考え方が一番大事! - 事業は実務で観念論ではない。
理屈抜きの行動。
観念論+理屈抜きの行動。
現場第一。 - 売上極大点、経費極小点をめざせ
会社の儲け=売上-商品原価-経費
そして、内部留保が出来れば、
会社が不況のときでも安定して思うように行動ができる。 - 来客買上率100%をめざせ、商売の極意が備わってくる。
買上率100%をめざす気持ちが、
自分自身の足りない部分を反省させ、
接客に必要な事柄がわかってくる。 - 創造的な仕事をする
日常の仕事の工夫ということ。
それがどんなにつまらなく思える仕事でも。 - 1%の可能性にも、挑戦できる勇気をもとう
最後の1%が勝負の分かれ目
人生の分かれ目、ということがよくある。
たった1%の可能性に
自分の100%の力を注ぎ込める勇気をもとう。 - 社員全員が同じ考えで前に進もう!(ベクトルが同じ)
社員は光。
光を集め集中すると
なにものでも焼き切るエネルギーが生まれる。
そしてこの「京セラフィロソフィー」電子版でも出たので皆様に紹介いたします。
電子版といっても少し高めですがそれなりの価値のある人生の指針が書かれています。