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平成振袖事情リターン▶従来のアプローチによる弊害とその対策

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先日、久しぶりに振袖のお客様が来店した。本人は学生で親の経済的な問題もあり、振袖を買うことに対して悩んだ結果の来店であった。はじめはレンタルの商品を見ていたのだが結局購入することになり、販売締結完了した。
そのときの話はこうであった。
「他店の営業がストーカーのようであった。」
つまり、よく電話がかかってきて本人が電話に出ると、その後にすぐやってきていろいろと説得をして行くのである。母親いわく「ストーカーのようでまいってしまいました。」
振袖やその他の商品でもどうしても販売したいとき、我々もそうであるが、熱心さ余って同じような行動をとっている場合がある。

ここで考えなければならないことは、なぜ彼(彼女?)は、ストーカーといわれてしまったのかである。
ここに我々営業(A)とそのストーカー営業(B)との違いをよく分析してみると、どのようにお客様に接したほうが良いかがわかってくる。
営業(A)とストーカー営業(B)との振袖を売りたいという願望はもしかしたら、Bのほうが強かったかも知れない。通常の場合、目標(振袖を売りたい)を達成する場合、願望の強いほうが目標を達成し易いはずであるが、なぜ、そうなってしまったのであるかである。
熱意もあり、能力もあったに違いないそのB社員は、多分、考え方に問題があったのかも知れない。

ただ、売ればいいという考え方がその社員をストーカーのような社員にしてしまったのかも知れない。

1、人間関係の構築(Relation)の欠如、
2、そのときの顧客の願望をはっきりと理解せずに、
3、又顧客の現状を把握せずに、
ただ売りたい、売りたいという願望がストーカー扱いされた根本的原因ではないかと考えられる。

物事を成就する場合、相手にも良く、自分も目標を達成することが真の成功の原則です。
今、世界的に個を重視した考え方に移行しています。そして、自分が生きるために相手も生かす。共存共栄の時代です。過去において、従属の時代がありました。相手の言うことを丸ごと飲み込む変わりに、全面的に守ってもらうという考え方です。つまりボスマネージメントの時代です。

でもこれからは違います。顧客との関係も、上司と部下との関係も、又家族との関係、そして友人との関係もすべて互いの立場や状況を知り得て、関係を深くしていかなくてはならない時代です。

まさにリードマネージメントの時代です。

リードマネージメントとは、人間の4つの基本的欲求を満足させてやることです。
基本的欲求とは
人間の行動には、目的があり、行動によって自分の欲求と願望を満たそうとしている。

(1)所属の欲求(親しさと愛情)
他人と親しくなり、かかわりを持ちたいという欲求は、あらゆる人間を動かす原動力である。

(2) 力への欲求(達成、自己価値、人に認められること)
力の欲求は、しばしば周囲の人との競合の中で充足される。又何かを達成すること で
満たされる。計画を立て、それを実行するだけでも力の欲求は満たされる。

(3)楽しみの欲求
子供は遊びを通して学んでいる。すなわち「楽しみ」大人もこれと同様である。「楽しみの欲求」は人間の力を引き出すひとつの原動力である。

(4) 自由の欲求
これは人間を駆り立てる最後の欲求といわれているが、場所を移動する欲求、内面的な自由の欲求である。

つまり、あのストーカーさんは、顧客の基本的欲求の満足させるプロセスでどこか逆らった行動をしたということなのです。
(1) 娘が考えている成人式には友達も着るという振袖を購入したいという所属の欲求、
(2) 母親の考えている世間並みにしてあげたいという所属の欲求と買ってあげるということで親の力を示したい欲求(力の欲求)
(3) 美しく着こなしてきれいになった私(娘の楽しみの欲求)、やっと20歳になった娘の晴れ姿を見る(父母の楽しみの欲求)
(4) そして、それらを満足させるプロセスの中で、他人に無理に言われず時期など自由に決めたい。(自由の欲求)

多分、この自由の欲求を満足させられなかったのではないかと推測するのである。
人間の行動には必ず目的があります。そしてそれらすべての行動の根本は、今、お話しした4つの基本欲求を満足させるために、いろいろな行動をとっているということなのです。
ですから、我々の欲求(売上=満足いく人生)を達成したかったら相手(お客)の基本的欲求を満足させることにほかならないことが良くわかるはずです。

そのための営業手順は
①良好な人間関係を作り、②相手の願望を明確にして、③相手が今していることを把握して④自己評価(②で明らかにさせた願望を実現できるのかどうか)④改善計画(実現させる具体的な計画を共に立ててやる)

という手法が、すなわち相手の自由の欲求を満足させながら売上を作って行くということなのです。

つまり相手の価値観を満足させながら我々の価値観を満足させたということなのです。
そして、営業とは相手の価値観と我々の価値観との交換ということになるわけです。
もうすぐ次年度の振袖が始まりますがこのことをしっかりと頭の中にいれて、お客様と接して見てはいかがですか?

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